～たくさんの人に助けられて、そしてがん患者会～ がんと知った時の気持ち

 

悪性リンパ種、眼窩腫瘍(発症時：48歳)

収録時：74歳

女性

総時間：4'45"
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目次

00'03"　がんとわかったきっかけ
00'48"　がんと知った時の気持ち
01'26"　治療（手術や入院）について
03'11"　家族への思い・家族の思い
03'32"　がんを体験したからこそ伝えたい思い～メッセージ～

00'03"　がんとわかったきっかけ

 

――どんなことがきっかけでわかったんでしょうか。

 

左の目のところに、ものもらいみたいのが出たんですね。近くの眼科に行ったら、すぐ治りますよ、って言って目薬くれたんですね。そしても、一向に治らないので、再度診察してもらったら、うちでは駄目です、って。だから、病院で組織検査やって。
病名は結局、悪性リンパ腫。眼窩腫瘍っていうことで、眼の奥に腫瘍ができてると。検査をして、眼の失明は覚悟してください、って言われたんですね。放射線かけると眼が失明します、ということで。

00'48"　がんと知った時の気持ち

 

――がんだと伝えられた時には、どんなお気持ちになりましたか。

 

私ね、普段テレビあんまり見ないんですよ。ラジオだけ聞いているので。だから、皆さん思うほど、がんって怖いっていうのを、あまりわからなかったのかもしれないな、と。今思うと。失明します、って言われても、失明するって、あんまり想像できなくて。本当のことが分からなかったのが、かえって良かったのかなあ、って自分で思ってました。
　もう先生の指示に従って、治療していけばいいんだな、って思ってましたので。


01'26"　治療（手術や入院）について

 

――実際にどういう治療が行われたんですか。

 

治療は放射線と抗がん剤になるので、っていうことで。病院で主治医が「放射線かけます」って言って、次々呼ばれるんですね。その時に、私の番になったら放射線が壊れたんですよ。そしたら、先生が即、抗がん剤に切り替えたんですね。で、4カ月抗がん剤やりました。

 

――抗がん剤の治療はどうでしたか。

 

私は、吐き気とか副作用は全くなくて。ただ、髪の毛は今までに3回全部抜けちゃったんですね。でも、自然に生えてきました。食べるのは吐き気もなにもなく、全部食べてましたね。

 

――抗がん剤の治療がとてもよく効いて、それで治療も上手くいったと。

 

そうなんですよね。で、眼の奥なので、見ることは全然大丈夫だったんですね。本読むことが、すごくね、自分にとって非常に本を読む時間ができたので、新聞を部屋に配達してもらって。なんか自分では、すごくこう、入院生活が楽しかったという感じがしますね。洗濯なんかも全部自分でできるし。家族にはあまり迷惑かけれない。下の子がまだ幼稚園の年長だったので、4人目が。だから、上の子たちもみんなで面倒見てたので、家の方はあんまり心配しなくて。

03'11"　家族への思い・家族の思い

 

――ご家族の皆さんは。

 

病院で「家に帰ってもいいですよ」ってたまに言うでしょう。そうすると、家に来ると、関心が…関心がないっていうと変だけど、みんな家族は野球を見たりして、せっかく来てるのに、って自分では思ったりしていたんですけど。でも、振り返ってみたら、やっぱり、ほっとするんですよね。やっぱり家族はね。


03'32"　がんを体験したからこそ伝えたい思い～メッセージ～

 

――振り返ってみて、何か辛かったことってありますか。

 

私、髪が抜けても、カツラかぶって卓球やっていたので、そんなに辛かったとかって、思い出せないですね、辛さっていうのは。食べられなかったということもないし、むしろ、自分のことだけ考えていたけど、今振り返ると、たくさんの人に助けられてきたんだなあ、と思ってる。

 

――あと何かお伝え足りないところは。

 

『よろこびの会』に入っていますけど、雰囲気が良いんですね。みんなで外にしゃべるのが嫌だとか、近所に聞かれるのが嫌だとかっていう、その時代でしたけど、今はもう、みんなでそれぞれに情報交換して、自分たちが「良いよ」と思ったことを話し合っているので、これからも『よろこびの会』を、知恵を出し合って育てていきたいな、と思ってます。