インタビュー:弘前大学大学院医学研究科泌尿器科学講座教授 大山 力 (2011/11/8)

 

 

インタビュー要約

 前立腺がんの治療はそれぞれの病期の進み具合によって大体決まっています。まず、前立腺がんの進み具合を大きく3つに分けて考えます。

 

 病期A・B  早期がん、限局がんといい、前立腺の中にがんが納まっている状態。

 病期C    局所浸潤がんといい、がんが前立腺の壁を少し超えた状態。

 病期D    周りのリンパ節であるとか骨に転移している状態。

 

 病期A・Bでは前立腺の中にがんが納まっているので、前立腺を取る、あるいは前立腺に放射線をあてるという治療をします。また、80歳や90歳の方はゆっくり病気が進みますので、定期的な検査が主になる無治療経過観察というものもあります。

 

 リンパ節、あるいは骨に転移がある場合は内分泌療法です。男性ホルモンがあると前立腺のがんは大きくなりますので、男性ホルモンをカットする治療法になります。具体的には、男性ホルモンをカットする薬、注射を1ヶ月に1遍、あるいは3ヶ月に1遍注射をする方法です。他には、飲み薬で前立腺の成長を遅くする薬もあります。

 前立腺がんの治療は、病気の進み具合や年齢で違います。