インタビュー:弘前大学大学院医学研究科 社会医学講座 教授 中路 重之 (2010/12/10)
インタビュー要約
一般の方の意識の中には、親がAというがんになったら自分も必ずAというがんになるという、宿命づけられたものがあるとお考えをお持ちの方がおられますが、そういったことはほとんどありません。確かに、ごく一部の家系の中には非常に根強く遺伝するがんがあるのですが、家系によるがんはほとんどないと言っていいです。
その証拠に、アメリカのハワイには昔から日本人がずっと移住しています。その人達をずっと追跡していきますと2世、3世、4世となるにつれて、移住者と元々ハワイに住んでいた人達とは、がんのでき方がほとんど同じになってしまうのです。これを裏返せば、いかにがんというものが生活習慣に影響されているかということだと思います。