インタビュー:弘前大学大学院医学研究科 社会医学講座 教授 中路 重之 (2010/12/10)

 

 

インタビュー要約

 運動は肥満と関係します。肥満の原因は何かと聞かれれば運動不足がまず挙げられ、青森の場合は雪が降るということ、寒いという点で不利なところがあります。あとは食べ過ぎで、この2つのバランスで肥満というのが出てきます。

 運動することによって新陳代謝がよくなり、細胞が活性化されることによって発がんが抑えられますので、運動不足というのは肥満を通してがんになりやすくなるということになります。

 

 メタボリック対策ががん対策につながっているということは非常に重要な視点です。がんを、脳卒中とか心筋梗塞、ああいう血管病と全く分けて考えるのではなくて、いわゆる肥満があって、糖尿病があって、コレステロール値が悪くて、そして血圧が高い、そういった中で動脈硬化がどんどん進んでくる、同じ60歳でも早く年を取ってしまう。その結果、結局は脳卒中になったり、がんができたり、そして心筋梗塞にもなるという、こういうふうに考えていけば非常に簡単で分かりやすいと思います。