インタビュー:弘前大学大学院医学研究科 消化器外科学講座 教授 袴田 健一 (2011/12/15)

 

 

インタビュー要約

 治療法には、大別して次の4つの方法があり、それぞれの治療法にはその得意分野があり、患者さんの肝機能、罹患部分の大きさ、個数、に適合して治療法を選択します。

 

 1 手術

 ・負担が多いので、肝機能の良い人が治療の対象

 ・大きさの制限はないが、見えない所にあるものは手術不可能

 ・数にも制限があり、3個ほどまでが対象

 

 2 カテーテル療法

 ・負担が少ない

 ・肝機能がより悪くて、状態の悪い方でも治療できる

 ・大きさの制限がない

 ・数が多くても大丈夫

 

 3 ラジオ波

 ・負担が少ない

 ・肝機能がより悪くて、状態の悪い方でも治療できる

 ・大きさの制限がり、3cmほどまでが対象

 ・数にも制限があり、3個ほどまでが対象

 

 4 肝移植

 ・ヨーロッパやアメリカでは手術よりも肝移植の方が一般的

 ・日本と日本以外の国では考え方が違い、日本では社会的整備が進んでいない

 ・拒絶反応を防ぐための免疫抑制剤を使用するため、がんが残っていれば、すぐに再発する

 

 肝臓がんの治療法のルールは複雑なので、肝臓学会で作成したガイドライン等をご覧ください。