インタビュー:弘前市立病院乳腺外科科長 長谷川 善枝 (2011/11/11)
インタビュー要約
大体2㎝以下のしこりであれば比較的病気が小さいうちに見つかったと判断してよいと思います。その次が2.1㎝から5㎝まで。あと5㎝以上のものがⅢ期以上ということになります。
乳腺というのは体表面に出てきますので、それ以上に大きくなれば、皮膚を破って表に出てきたり、その乳腺の奥の大胸筋という筋肉の中へいったり、表面に出てきて潰瘍を形成した後、そこから出血をしたりします。
だんだん他のところに広がっていきますが、その最初の段階というのは領域リンパ節、乳腺で言うと腋の下のリンパ節で、そのリンパ腺に転移があれば、やはり進行度は高くなります。
また、遠隔転移で多臓器に転移をする場合があります。実は、乳がんというのは体の中で転移をしやすい臓器というのが大体決まっています。1番多いのが実は骨、その次が肺、その次が肝臓。この3つの臓器に転移をしやすいと言われています。元の病気があったところ以外に病気が広がっているということで、乳がんの病期分類ではステージⅣ期ということになります。