診断時:50歳代後半

インタビュー時:診断から5年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:八戸地域

世帯状況:義姉夫婦と同居

備考: 

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怖いものですよ、下痢って。汚い話ですが、正直な話、水道の蛇口をひねったみたいに肛門から出るんですよ。

 

トイレに行くと「今日もだめだ」という感じで、トイレに行きたくなくなるんですよ。でも、もよおしてくるから行くでしょう。行くたびに、こんなに薬を飲んでも、こんなに治療してもだめなのかというふうな感じで、先生も首をかしげていたんだけども、私にはよほど抗がん剤がきつかったのか、ダメージが大きかったんだろうなと思うんです。それで10日過ぎたくらいに少しトロミが出てきて。(笑)


――やっと出てきて?(笑)

 

トロミがついて、だんだん回復してるという感じになってきました。

 

――実感できたんですね。

 

はい。少し軟便みたいになってきたときは、私は本当に泣いて喜びました。これでもう治っていけると思って、トイレで本当にボロボロと泣きました。蛇口をひねったみたいな便ばかり出て、いつになったらこの状態が治るんだろうと思っていましたから、私はこのまま命の灯が消えていくんだろうかと思ったりして、そういう体験もしましたね。あれも恐怖だったです。抗がん剤を入れられるときも恐怖だったけども、副作用の下痢が治らなかったときも恐怖でした。