診断時:50歳代後半

インタビュー時:診断から5年(2009年)

性別:男性   保健医療圏:青森地域

世帯状況:夫婦のみ

備考: 

下↓の▶ボタンをクリックして音声を聞く事ができます。

 

ただ、私の気持ちとしては、もっと知りたいんですね。B病院の先生はバンバン話すほうだと思いますけれども、あとのところはあまり行ったことがないので、比較できないんです。治療方法もいろいろあって、早く踏み切ったほうがいいんでしょうけど、早く踏み切るといろんな治療の中でも、例えば小線源とかいろんなのがありますけど、手術ができる、放射線どうのこうのというのは、ある一定のところまでができるのであって、それを越えるとできなくなるとか、ホルモンで小さくしてからとか、最終的にはホルモンになるでしょうけど、さらに進むと制がん剤とか、制がん剤はあまり効かないとか書いてありますけれども、そういうところまで行くんじゃないか。

 

今はよく説明もしてくれますので、ある程度満足していますけれども、ただ、意味がちょっとわからない部分があったりします。「このままでいきますか。治療しますか」と聞かれたときがありました。「えっ? 私が決めるんですか」「そりゃ当たり前です。自分のことですから自分で決めるんです」と言ったって、もしおたくさんでそれを質問されたら答えられます?

 

――答えられないですね。知識ないことには何とも言えないですよね。

ねえ。ですから、一番最初の開業医の先生は、「あんた、インターネットやれますか」と聞かれました。「多少はやりますけど」「それで見てください。わかりますよ。本もありますし、図書館もありますから、よく勉強してみてください。私のほうからは何も言えません」と。何かスキッとしたことを言ってくれなかったんです。そういうものなのかなと思っていますけど、でも、非常に悪くて、緊急を要する進行がんというんですか、あれだと黙ってないでしょうけど、そうなってからは遅い。そうなる前に何とかしたいというんで検査や何かをするわけですからね。その検査結果によって判断しなきゃならないでしょうから、難しいですよね、本人にしてみたらね。どこで線引きしたらいいのかわからないです。したくないという欲があるでしょう。それがきついところです。