生活 / 男性機能への影響
前立腺がんの治療の副作用として、男性機能に影響が出ることがあります。
手術による治療を行った場合、性機能障害は主な副作用の一つです。性機能障害とは、勃起障害が起こったり、射精することができなくなったりすることです。病態によっては神経を温存することも可能で、治療を選択する際に医師から説明がなされます。
また、内分泌療法や放射線治療を行った場合にも、勃起障害が起こることがあります。
ここでは、前立腺がんの治療による男性機能への影響について、体験者のお話をご紹介します。
〈参照〉
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター
各種がんの解説 前立腺がん
http://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/index.html
がんの冊子 各種がんシリーズ 前立腺がん
http://ganjoho.jp/data/public/qa_links/brochure/odjrh3000000ul0v-att/153.pdf
インタビューでは、複数の方が、手術で前立腺を摘出し、性機能障害が生じたことをお話されていました。
●前立腺をとって、夜の方は完全にだめになった(60歳代後半・男性)
内分泌療法や放射線治療によって、性機能に影響があったというお話もありました。
●睾丸(こうがん)が凝縮されるような感じがはっきり分かる(50歳代後半・男性)
体験者の皆さんは、治療を選択する際に、医師から性機能障害について説明を受けています。性機能を残すことに強く固執することはない、という思いが語られた一方で、なくなることは寂しいと感じていたり、もし残せるものなら残したいという思いを語る方もいました。どのように感じるかは、ご本人の年齢や、子どもがいるかどうかということも影響するようです。
●自分のように70歳代であれば、性機能がだめになってもいいけど、使う、使わないは別として、やっぱり寂しい(60歳代前半・男性)
●性機能は、男性としての矜持として保っていたいという気はあるが、固執するつもりはない(60歳代後半・男性)
性機能を温存するかどうかについて医師から説明があった際に、妻や子どもが同席していると、ご本人は率直に話しづらくなることがあるようです。ある方は、性機能を残すかどうかの話は、子どもの前ではしにくかったという思いを話していました。
性機能に関して、治療の前後でそう変わりはないという方もいらっしゃいました。
●年齢的なものもあるだろうが、性機能に関して、そう変わりはない。医師から効く薬を2、3回もらったことがある(70歳代後半・男性)