関係 / 他の患者との関係
今回インタビューに答えてくださった方々の中では、ほかの患者さんとあまりお付きあいがない、話したことがないという方が多くみうけられましたが、同じがんの患者さん同士が、自分の体験を語りあったり、気持ちを共有したりすることは、よくあることのようです。
初めて他の患者さんとがんについて話をした時のことを語ってくれた方がいました。それまでは、自分の治療のことを話すこともなかったし、話す気もなかったそうです。
●病院で知人とばったり会って、初めて他人とがんのことについて話をした(70歳代後半・男性)
大部屋で同じ患者さん同士が、冗談を言いあいながら情報を交換していたときのようすをお話してくれた人もいました。
●みんな大体同じ、「がん連盟だな」って笑いながら、私が情報源になったわけです(60歳代前半・男性)
その一方、複数の方が、大部屋でもまったく会話がなかったと語ってくださいました。こちらから挨拶をしても返事がなかったと話してくれた方は、泌尿器科の患者さん特有のものかと感じているようです。また、いろいろな病気の人が入っていた大部屋では、主治医の先生と看護師さん以外の人とは、病気の話をまったくしなかったばかりか、みんなそれぞれに、ずっとカーテンを閉め切ったままだったことを教えてくださった方もいました。
●挨拶しても返事もないし、お互いに会話がないんです、「ええっ?」と思ったね(60歳代後半・男性)