診断時:70歳代後半 インタビュー時:診断から1年以内(2009年) 性別:男性 保健医療圏:青森地域 世帯状況:夫婦のみ 備考: |
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手術する前でしたか、1カ月ぐらい前だったかな。A病院である人にばったり行き会ったんです。学校に勤めていたときにPTAの役員をやっていた方で、その方とばったり会って、「どうしたの?」と言ったら、B病院でがんの治療で放射線というんですか、それを当てて治療していたんだけどなかなかよくならないで、病院をとり替えてA病院に来たという人と行き会いました。その人はがんの治療をしていたわけです。放射線であまりよくならないので、病院を変えたと。そしたら、こっちでも放射線を続けるか、手術するかと言われたので、今度手術することに決めたと。私が9月に手術して、その方が10月に手術したんだそうです。その方は、ですから、B病院にどのくらい通っていたのかわかりませんけれども、なかなか大変だと。それを聞いて、自分で手術を選んでよかったなと思ったんです。
ところが、その人が10月に手術して、次の年の2月か3月頃でしたか、またA病院で会ったんです。私も3カ月に一遍とか2カ月に一遍行くものだから。「どうしました?」と言ったら「いやあ、調子悪くて」と。まず、尿漏れがすごく激しい。そして、私に「手術した傷跡どのくらいある?」と聞いたんです。私は「2、3センチじゃないかなと」と言ったら、その人は「わだっきゃ(私なんて)6センチもあるよ」と。A病院の泌尿器科にはお医者さんが3人いるんですね。私のかかっているお医者さんと、その人がかかっているお医者さんが違って、手術した方も違うんです。その人は尿漏れも激しくて、10月にやって、2月か3月に会ったときにはまだまだ尿漏れパッドを外されないという話をしていました。他人とがんのことについて話をしたのがそのとき初めてです。それまでは自分の治療の結果も何も話をするわけでもないし、話をする気もなかったし。大体正常に近くて、おしっこがなかなか出ないで、その治療をやられたときは苦しかったですね。