生活 / 経済的負担
がんの治療にかかる経済的な負担について、体験者のお話をご紹介します。
民間の医療保険や、高額医療保険制度を利用しているという方が複数いらっしゃいました。
民間の医療保険に入っていた方の中には、昔勧められてたまたま入ったという方もいれば、家族や親戚にがんを体験した方がいたため、自分も逃れられないと考えて入ったという方がいました。医療保険で入院や手術の費用が出て助かったという方もいれば、昔入った時からプランを変えていなかったために一時金が出るのみで十分でなかったという方もいました。
高額医療保険制度については、自己負担の軽減につながった方がいる一方で、一ヶ月の医療費が基準額を満たさず、高額医療保険制度の対象とならなくて負担が大きかったという方もいました。
●たまたま父親が自分のためにがん保険に入っていたのと、高額医療保険制度を使って、治療費の心配は特別なかった(50歳代後半・男性)
●検査や治療で、3ヶ月で27〜28万円かかった。一ヶ月で8万円以上にならなくて高額医療保険制度が使えない月もあった。昔入ったがん保険から一時金が出た(60歳代前半・男性)
手術の後、県外の病院で活性化免疫療法(※)を受けているという方や、健康食品を活用しているという方は、治療が自由診療であったり、健康食品は高額だが保険が効かないということで、経済的な負担が大きいとお話されていました。
※ 免疫細胞療法のこと。試験的医療であり効果と副作用についての評価は定まっていません。
〈参照〉
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター
がん情報サービス 免疫療法
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy.html
●手術の費用は、高額医療保険制度で戻ってきたので大丈夫だったが、活性化免疫療法は自由診療のため、交通費も含めて大きい出費だった(60歳代後半・男性)
●アガリクスなど健康食品は高額だが保険が効かない。検査やホルモン療法は保険が効くが、保険に入っていなかったらやれないと思う(60歳代前半・男性)
経済的な負担は二の次で、いいと思うことはやるという考えの方もいらっしゃいました。
●高額医療保険制度などで、今はそんなにかからないと感じている。いいと思ったことは経済的なことは二の次でやっている(50歳代後半・男性)