診断時:60歳代後半

インタビュー時:診断から1年以内(2009年)

性別:男性   保健医療圏:青森地域

世帯状況:親子

備考:

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意外と泌尿器科の患者さんはどうもだめだ。会話がない。

――会話がないんですか。

入院したときは一応「今日からお願いします」と、入り口のところで自己紹介するじゃないですか。聞いているかいないかわからないけども、あと5人いるんだから。でも、返事もないのよ。

――そうですか。

「えーっ」と思って、こっちのほうで3日くらい入院しても、挨拶した場合にみんな一応返事は返るよね。

――普通はそうですよね。

それが普通なんだけども、全然。次の日、朝に起きて「おはようございます」と言っても「ああ」でおしまい。「ああ」だよ。それか、黙っているのもいるし、この連中はだめだなと思って、その後は一言も言わなかったです。

――そうですか。(笑)

全然ないのよ。お互いに会話がないんです。「ええっ?」と思ったね。

――そうですか。それは残念ですね。やっぱり同病者って同じ経験を共有しているから、いろいろ話せると思うんですけどもね。

話せるんだよね。だから、これでちょっと入院したときは、頭のほうではにぎやかだったよ。朝から、ああでもない、こうでもないって。(笑)

――お互いの経験を話したりして。じゃあ、そういうのがなかったんですね。

何なのか、やっぱり病名によって違うのかなと思っていました。

――話しにくいとかっていうことですか。

全然だめ。これじゃ言わないほうがいいなと思って、黙っていました