診断時:50歳代前半 インタビュー時:診断から7年(2009年) 性別:女性 保健医療圏:上十三地域 世帯状況:親子 備考:正確には子宮頸がん |
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先生に「がんです」と言われたんです。頭が真っ白で、先生の写真の説明を聞くことができなくて、その場で具合が悪くなって、休んでから家に帰って来ました。
先生の話を全然聞くことができなかったんです。まさか自分ががんになっているとは思わなかったんです。
私は説明は聞かなかったんです。その時点で具合が悪くて倒れたから、お父さんが聞きました。そうしたら、看護師さんが「大丈夫ですか」と言ったけども、看護師さんや先生の言葉が何も頭に入ってなかったんです。とにかく真っ白になって、何が何だか全然わからなかったんです。
そこで一時休んで、家に帰って来たときも、一晩泣きました。だから、お父さんにたまに「なが一晩泣いで、寝へねがったんだ。(お前が一晩泣いてて、寝られなかった)」って言われるんです。それも何も全然わからないんです。とにかく、がんといえば助からない、死ぬというのばかり頭にありましたし、周りの言葉なんて全然入らなかったですね。助からない、命がない、死ぬという、そればかりだったんです
治るというよりも、一番先に死ぬというのが頭にありましたね。
私は初めはこの「がん」という字を見るのが嫌でした。見るのも嫌でしたし、聞くのも嫌でした。
(がんという言葉や文字が)私もとにかく嫌でした。本を見るのも、聞くのも嫌でした。がんは死ぬという恐ろしい病気だということが頭にあったものですから、でもこのごろやっと、少しだけど何となく聞くようになりましたね。初めはとにかく嫌で嫌で、何を言われても嫌でしたね。