発見 / 診断されたときの気持ち
診断されたときの気持ち
ここでは、医師より子宮がんと告知を受けたときの気持ちとそのときの状況について、体験者の声を紹介します。
体験者たちは、医師による突然のがん告知に大きな衝撃を受けていました。告知直後は、頭が真っ白になって医師の説明を聞くことができずパニック状態になったり、もうだめかもしれないという死の恐怖と不安を感じたりしていました。
なかには、子どもを残して死んでしまうのかという母親としての思いも聞かれました。
・だめかなと。(テキストのみ)
(診断時40歳代後半、インタビュー時(2009年)は診断から30年)
(がんを)疑っていて、「あなたはがんです」と言われたとき、嫌でしたね。だめかなと。
一番下が中1かな。だから、この子がまだ小さいのに死ぬのかなというのがまず一番先でしたね。
・とにかく真っ白になって、何が何だか全然わからなかったんです。(50歳代前半・女性)
・がんになったというのは、ショックですよね。(60歳代前半・女性)
自分でがんの疑いを持ちながらも、医師よりがん告知を受けないまま、入院をすすめられ医療者の言動からがんと知ってショックを受けた人もいました。
・がんイコール死。もう帰って来られないかなと思う感じです。(30歳代後半・女性)
2度にわたり乳がんを経験し、3度目に子宮がんが見つかった人は、最初の時とは違うショックを受けたと語っていました。
・「もうたくさんだ。何で?」という感じでした。(40歳代後半・女性)
子宮がんを経験して、その後、肺の異常を指摘された人もいました。
・初めはやっぱり悲しかった。でも、2回目に(肺がん)なったら、さすがに、自分でも度胸がついてケロっとしていたけど。(50歳代後半・女性)
長い間、婦人科に通院しており、定期的に子宮がん検診を受けていたにもかかわらず、別なルートでがんが見つかった人もいました。そのため、体験者は、子宮がん検診や医師への不信感を募らせていました。
・頭の中で、えっ、頸がんって何ですか、がん検診はがん検診じゃないんですか。(50歳代前半・女性)
医師によるがん告知や説明のされかたによって、前向きに受け止める人もいました。
・先生にも、「あなたは本当に運がいいですよ」って言われてね。こんなに早く見つかる人はめったにいないですって。(40歳代前半・女性)
・とにかく治るって言われたのが頭にあるから。(50歳代前半・女性)
婦人科に受診して検査前の段階で、突然、医師よりがんを告知された人もいました。告知を受けた直後は、「ここで人生が終わってもいい」と思うこともあったようです。また、がんになったことで結婚など女性としての生き方についても考え直す機会になっていました。
・一瞬にこれで人生が終わってもいいってそのときに思ったんですね。(50歳代後半・女性)