診断時:30歳代後半

インタビュー時:診断から31年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:夫婦のみ

備考:正確には子宮頸がん 

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びっくりしましたよ。それでも、病院はいつも行っているので、(役所からの精密検査の通知を)「もらいましたけども」と行ったけども、先生が、「じゃあ、また、もう1回検査をしよう」と言って検査をしました。「うん、大したことはない、ちょっと入院していきましょう」という感じで、だから全然、がんという言葉を1回も聞かなかったんです。

 

自分ではがん検診で引っかかっているからおかしいとは思っていたんですよね。でも症状もないし、3週間くらいで帰れるのかなと思っていました。10月に検査をして、正月前に帰れるなと思って入院したんだけども、看護師さんが「家に帰っておいで。お正月においしいものをいっぱい食べて、また戻って来なさい」と言われてショックですよ。

やっぱり気を遣ってくれたんじゃないでしょうか。「まだ小さい子がいるから、風邪を引かないように、おいしいものをいっぱい食べて、また来なさいって。今度は春までだよ」って。

 

真っ暗ですよ。ご飯も食べられないですよ。いくら検診をしているとはいえ、あのころの時代はがんイコール死でしたし、人には言いたくありませんでした。 

 

そういうこと(がんについて)も何も言わないの。「子供が3人いるんだから、もういいんだ」と簡単に。そういう先生なんです。

そう言われても、あの先生には別に怒りも感じないし、恨みもないし、ただ、自分では検診をして、検診をすれば筋腫の人は筋腫だと言われると聞いていたんです。何も言われないから、自分の判断で、入院する前からこれは絶対にもしかしたらという疑いがあったんです。 

 

病気のがん、がん、がんが頭に来ていまして、先生が言わなくても自分でそう思っているから、もう手術して、元気になりたいということだけでした。

先生がそのときに「子供を3人も産んだから」と言うのも、嫌な人は嫌かもしれないけども、私は元気な子供を3人産んだし、全然嫌な気持ちで聞かなかったんです。

 

がんイコール死。もう帰って来られないかなと思う感じです。