診断時:60歳代前半

インタビュー時:診断から7年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:八戸地域

世帯状況:親子

備考:正確には子宮体がん 

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がんになったのは、ならないほうがいいですけれども、病気になって得たもの、教えられたものがたくさんありますね。気づかなかったものを気づかせてくれたのも、この病気のおかげかなと思って。そうすると、マイナスのことだけではなくて、それもプラスに変えていけば、命を助けていただいたらその命を大切に。病気になってから、小さなことを大したことでないと思うんですね。あの食べれなかったとか、抗がん剤に比べれば、こんな小さなこと、大したことじゃない。そうしたことは病気をしなければわからないですよね。

 

それと、我慢強いということが一番ですね。人のありがたみ、感謝とか、そういうのも強く感じるようになりましたし、自然も自分に、わがままなようですけれども、自然は私のためにこうしてお日様も照ってくれる。

 

余談になりますけれども、「今日で抗がん剤終わりですよ」と言われました。そして、家に帰りました。次の日は全然違うんですね。お日様も。外を見ると、小鳥が鳴いていましたね。ああ、私のために鳥が鳴いてくれてるんだと。(笑)わがままだから、何でも私のためなんです。お日様、私のために照っていてくれる、風も私の背中を押してくれる。散歩に出ますと、背中を押してくれて、いやあ、ありがたいことだ。星が出ると、私のために輝いているとか、そういうことって病気をしないとわからないんですよね。普通の暮らしがこんなにすばらしいことだというのも病気から教えられました。

 

だから、今、考えてみると、今は元気になったからこう言えるのかもわからないですけど、これから先まだわかりませんけどね、でも、病気をしてマイナスだけではなくて、メリットもたくさんあったから、今は幸せだなと思って生きております。

 

なかなか病気しないとわからないというところですね。何気ないことでも感動するんですね、ちょっとしたことでも。特に、人に親切にされるのが弱いですね。親切にされると、何倍もうれしいんですよ。