診断時:50歳代後半

インタビュー時:診断から8年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:

備考:正確には子宮体がん 

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病気になったから、いろいろなことを考えたり見たりすることができて、毎日この桜のつぼみがどのように変わって咲いていくかというのを、散歩して、そこからとにかく自然に生きたいという感じを強く思って、1年目はそういうふうにして手術して、秋に退院して、結局、明くる年の春から桜が咲くまで、毎日毎日関心を持って見ていましたね。散歩して過ごしてて、入院しているときにも、幸いにして、窓際のところに移して移してとやってもらえたので、空を見ながら、雲を見ながら、改めていろいろなことを考えましたね。そのうちに自然に気持ちが、これからの生き方というのを考えられました。

 

いろいろなときを経てこそ、初めて人にも感謝もして、もちろん自分にも一番先に感謝することなんでしょうけれども、人にも感謝して、できれば、こういう病気をしたから、また、次の病気ということもあり得るとは考えています。

 

お金がなければもちろん生活はできないんだけども、苦しいか苦しくないかわからないけども、ご飯が食べられていたらそれでいいじゃないかって。次のことは次になったときに考えていこうでないかって思えるようになりました。そんなふうにして日々、自分の周りの方たちに感謝して過ごしていけば何とかなるのでないかなと、性格的には楽天家なんですけども、と言いながらどこかでストレスをしっかり受け止めているんですけれども。

 

(今後)同じ病気をしたにしても,病気をするように自分の命はそういうふうに生まれてきてるんだろうから、では病気を受け止めていかなければいけない。そう思っていますね。病気をしたことによって、悪くじゃなくて、いい意味で、与えられたものだから、それを与えられたように受け止めていけばいいと思って過ごしていますね。それしかしようがないって思っているのかもしれない。

 

これに限らず、病気をしたことによって、がんというのはこれで終わりではないということも知らされたわけですけども、ならば広く、いろいろな意味合いで、受け止めて、自分で自覚していかなければいけないと思う。

 

本当に、寝ているときは虫一匹にしても、雲のすばらしさも覚えたけども、虫一匹にしても命があるってこういうことなんだなと思ったり。