診断時:50歳代前半

インタビュー時:診断から7年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:親子

備考:正確には子宮頸がん 

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入院の手続きやら何やらをして、6人部屋に入ったんですけども、やっぱり同じ患者さんたちがいて、いろいろと教えてもらったりしました。励みになったところもあります。

 

乳がんとか子宮がん、いろいろながんの人がいましたけども、6人部屋でワイワイと。でも、大丈夫だと励まされました。それで大分、気持ちが楽になりました。「大丈夫だ、おらもやったすけ(私もやったから)、あんたも大丈夫だ」と励まされました。やっぱり同じがんの患者だから、自分も話を聞いたりして、一つでも気持ちが楽というか、励まされました。

 

「髪の毛が抜けるよ」って部屋の人たちからも聞いていましたけども、私一人じゃない、みんなが抜けているんだなと思いました。「また髪の毛が抜けた」、「わも抜けたじゃ(私も抜けたよ)」。同じ患者の人たちがいるから、自分の言いたい放題に言ったり、それも一つの救いになりました。励ましたり、自分の病気だの、治療した後、あれがこうだった、ああだったよと教えてもらったりしていました。

 

自分が一人になれば病気のことを考えるけども、みんなとワイワイ言ったり、騒いだりしているときは病気のことを忘れて、それが救いでした。

 

同じがんでも、乳がん、子宮がんで、「わも乳がんだ、いがは何のがんだっけ?(私も乳がんだ、そうすれば、あなたは何のがんなの?)」って。だから、同じがんだから、こうやって聞いたり言えるんだなと思っていました。これがもし違う病棟に入っていたら、まだまだ立ち上がれなくて、暗くなっていたかもしれません。

 

周りの人たちも「先生を信じていればいいんだ、先生がいいも、悪いも言わねんだすけ(言わないんだから)、いいことにして治療するんだ」と言ってくれました。「何か悪いところがあれば、先生のほうから言うんだすけ(言って来るんだから)、先生が言わねがら(先生が言わないということは)、いい。いいことにして治療したほうがいいんだ」と言われました。