診断時:60歳代後半

インタビュー時:診断から2年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:八戸地域

世帯状況:夫婦のみ

備考:正確には虫垂がん 

下↓の▶ボタンをクリックして音声を聞く事ができます。

 

一番最初、去年の前の年の冬、スコップを持って雪をどけてたら、重いものを持つとここ(喉のあたり)に痛みが走るのね。何だろう、この痛みって。今でも時々痛むのよ。物を持たなくてもね。物も持って、スコップや何かで雪をどけるのに力を入れると、ここに痛みが走って、これ何だろう、気になって、気になって。それで、年が明けてから行ったの。1月か2月、最初に耳鼻咽喉科に行ったのね。口を開けて、舌を引っ張ってみたりして、そしたら、何ともない、異常ないよって。

 

――喉のあたりだからですよね。

 

そしたら、何ともないですって。「でも、確かに痛みはあります」って言ったのね。一応、レントゲンか何か撮ってみましょうって。

撮ったら、甲状腺に腫瘍が4つ見つかったの。すぐに内分泌科、糖尿病とかそういう科に回されたの。そこで良性か悪性か検査するって、細胞検査、一つずつ針を刺して、4つも刺されて、検査したら良性だから、心配ないよって。でも、腫瘍マーカーは上がっているんだよって言うの。この腫瘍マーカーはCP(CEA)かな、大腸がんとか胃がんとか、そういう系列の腫瘍マーカーだから、検査を一応受けたほうがいいって。

今度また内科のそういうほうに回されて、胃カメラで先に胃がんのほうの検査をしたの。そして、異常ないって。

今度、その後、大腸がんの検査をして、肛門から(内視鏡を)入れるのをやって、下剤を飲まされたりして大変な思いをしたのに、結果は異常ないって言われて。

それでまた半年後に行ったら、また腫瘍マーカーが上がってるんですよね。それでも何ともないって言われたの。じゃあ、何でもないならいいかなと思って。その次の半年後といったら翌年の1月でしょ。痛いと来ちゃったの。

 

――どちらですか?

 

右のちょうど盲腸のところ。右の下腹。この痛さ、盲腸だろうかと思って行ったんだけど、お正月だから正月明けまで待ったからね。それで、手術まで、痛みだしてから1週間から10日近くたっちゃったよね。でも、たたごとじゃない痛みになってきたな、頭までカツカツして、何ていうのかな、走るような痛みが来たから、普通はお腹痛いのにここまで来るはずないしなと思って、先生に言ったら検査したほうがいいって、それで(病院へ)行って、即、その日に手術。日にちがたってたからでしょうね。そして、(手術で摘出したものを)検査に回したと。だから、手術が先で、結果は後だったんです。虫垂がんだっていうことね。

 

――開けてわかったということですよね?

 

開けてわかったんですよね。

 

――開ける前は、何のご病気だって言われてたんですか?

 

病気は別に、どうって、わからない。ただ、虫垂がんじゃなくて、盲腸じゃないかって。通常、そうらしいですよ。普通、みんな盲腸だと思って開けちゃうらしいですよね。腫瘍マーカーだけ上がって。あと、一応ね、いろいろな検査をしましたよ。

切った先生にも、「今は取ったからあれだけど、限りない4になる」って。「限りない」ってどういうこと?って。

 

――ステージ3から4と書いてありますものね。

 

4なんですよ。だから、結局、取ったから少し下がったけど、実際は播種(はしゅ)を起こしていた状態と同じだと言われたんです。