診断時:60歳代後半

インタビュー時:診断から1年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:青森地域

世帯状況:夫婦のみ

備考:多発肝転移 

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私の場合は、肝臓にいきなり転移しているから、それがちょっとね。

手術は不可能と、ここまで言われたんです。

 

――治癒ではないということを言われたんですね。

 

そうそう。治癒ではないということで、治療というのは延命の治療だけということです。それで、こういう薬があるということでした。延命はやってみなければわからないことですし、抗がん剤の薬をやってみようと思って応じたんです。そのときに、ここ(肝臓に転移したがん)の治療をしなければ、最終的にはホスピスのほうに移行するということを言われたんです。

 

だから、そのときもいきなりで、先生もこういう告知をするのは大変ですよね。容易なことではないと思うんです。「厳しいことを言ってもいいですか」と先生に言われて、「いいですよ」と言って、こういう話をしていって、最終的にはホスピスということまで言われたから、「ああ」と思いました。ホスピスと言われて、びっくりして……。

 

――先生に「厳しいことを言っていいですか」と、その話をされたときにはどう感じられましたか。

 

そういう重いあれ(病気)なんだなというのは理解しました。モニターで見た段階では、私は相当重いということを自覚したんですよ。でも、肝臓までというのはちょっとあれでね。

 

先生はこうして言ってくれたから、よかったです。

先生も大変だったと思います。何でホスピスのことまで言ったのかなと思って。最初に言うんだから、結局、先生もつらかったと思います。そのときの顔が、(先生も)笑って説明するわけにいかないですよね。告知はつらかったのは確かなのね。つらかったでしょうね。