診断時:60歳代前半

インタビュー時:診断から6年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:八戸地域

世帯状況:夫婦のみ

備考:正確には横行結腸がん 

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――そのときは一人で先生のお話を聞いたんですか?

 

はい。私は運転ができないからいつも送ってもらって行くんだけども、そのときは一人で行って、「どなたか来ていませんか」と言われたんだけども、「あれ、もしかして」ということも(思いました)。

 

大体は、検査の時点で説明を受ける前に、こっちは「ここはどうのこうの」というのを聞いているじゃないですか。カメラを見ながら、管が入っていかなかったりすれば、看護師さんが自分の上に乗っかってくれて通すでしょ。そのときも「ここだな、ここだな」ということをこっちは聞いているわけだから、病気じゃないとは思っていても、もしかしてというのは頭にあったから、聞くのは自分だけで聞きました。

 

うちの人はいるんだけども、言うことないのに「ばかだね、私は。大丈夫です。まだボケてないからって」言ってしまって。(笑)生意気だね。そんなことを言って。

 

――そうすると、一人でがんということを聞いた後、おうちに帰ってご主人にはどういうふうに話したんですか?

 

1週間くらい前に、初めに説明されたときに、「やっぱりこれはがんですね」と薄くは言われていたんです。そのときは主人に言ってなくて、本格的にわかってから言われたから、主人が「そうだったのか」と。主人はびっくりしたと思うんです。子供たちにバンバンと電話していましたので、「ああ、びっくりさせたんだな」と思って、こっちが反省したという感じでした。

 

心配をかけるなと思ったけども、初めて聞いてたからびっくりしたんでしょう。私も1週間くらい黙っていたから、少しずつ言っておけば良かったのかなと思いました。私がこう言われたから、夫婦って一緒に病気みたいになっちゃうのね。体は痛くないんでしょうけども、精神が。だから、かわいそうだなと思いました。