―ーその、進行がんというお話を聞いて、何かすごく怖いですね。

怖いですね。だから今度は、進行がんですから抗がん剤をやったほうがいいと言われたんです。やったほうがいいと言うのであればしなければならないな、死ぬよりはいいかなと思ったくらいです。

私は病気になってからいろいろな本を見て、たくさん売っているでしょう。だからそれを見て、こういう方法もあったんだな、ああいう方法もあったんだなと今は思うんですけども、そのときは、「そうしたほうがいいですよ」と言われれば、それをするしかないんだなと思うわけでしょう。「じゃあ、やりますか、どうしますか」と言われたときに、「じゃあ、やらなくてもいいのかな」と思った部分もあったりして、１週間後の説明のときは、息子夫婦もうちの主人も行って聞いたから、息子が「先生のお母さんだったらどういうふうな方法をとりますか」と聞いたんですよ。

―ー先生に？

はい。そうしたら、やっぱりこの抗がん剤の治療をしたほうがいいと言ったんです。それを聞いたら、やらなきゃならないんですよね。「じゃあ、お願いします。」ということでした。そして入院して、17日あたりから抗がん治療が始まったんです。点滴の抗がん剤治療ですね。