がんと言われたときは、本当にショックだったな。Ａ病院に、ほんとに第一人者で全国的にも知られる先生がいて、その先生が「これ、がんだよ」と簡単に言って、第３か第４ステージだったから、結構だったんですよ。手術の前にインフォームド・コンセントで家族を呼んで、先生が言うでしょ。先生というのは最悪のことを言うんですね。いや、ほんとに。

――例えば、どんなことを言われたんですか？

もしかすると、例えば、手術の途中で容体が悪くなることもあるし、取った後もね。転移してどうのこうのとか。あぁと思って、転移すればもうちょっとだめだなという感じは受けましたけど。

――ちょっと心配しながらも、手術をしようと思ったのは何でですか？

いや、もうどうしようもないもの。（笑）どうしようもない。それはもう、手術は避けられないからね、やるしかないでしょ。やったほうがいいと思ったしね。