診断時:60歳代前半

インタビュー時:診断から6年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:八戸地域

世帯状況:夫婦のみ

備考:正確には横行結腸がん 

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うちの人の兄弟が新聞屋さんをやっていたんです。お金の集金とか、チラシ入れとかを全部手伝っていたんです。朝は2時に起きて、新聞を受け取って、チラシを入れて、そのときに、新聞の梱包を持つときにズシっとくるんです。でも、病気じゃないと思っているからできるのね。そうこうしているうちに検査の結果がわかって、こういうふうになったんですが、仕事はやめないでずっと続けたんですよ。

 

でも、この仕事のおかげで、忙しさにかまけて落ち込まないでいられました。皆さんは抗がん剤のときは寝てるんだって。私は1日休めば仕事が待っているわけですから。

 

――そうですか。点滴をした後も1日休んだらまたチラシを入れて。それはすごいですね。

 

でもそれがために良かったのかなと思う部分もあって、やっぱり、全部自分の時間があればつらかったり、寝ているわけですよ。そうしたら夜に寝られないじゃないですか。よく友達なんかも言うんですけども、昼に休んでいると夜に寝られないから薬に頼らないとならないでしょう。そうしない部分があって、すごく良かったかなと今は思います、今はね。だから、働いているといいこともあるんですよね。

 

――そのときはやめようとは思わなかったですか?

 

代わりが来なかったし、小さい新聞屋だから、お金を受け取ったり、帳面にもつけなければならないし、今度は、自分でそういう、立派なあれもしてないから、税理士さんが来る月が2回あるわけ。それ用の書類も出さなければならないから、いろいろとやることもあって、やめれなかったんです。

 

今、思えば、それが元気のもとになったのかなと思っています。