診断時:60歳代後半

インタビュー時:診断から1年(2009年)

性別:男性   保健医療圏:青森地域

世帯状況:親子

備考:正確には直腸がん 

下↓の▶ボタンをクリックして音声を聞く事ができます。

 

これは、B先生も、私が勤めているのをわかっているから、給料をもらっていると思って勧めたんでないかと、今思えばそう思いますね。あのころ、3月、4月、5月とA病院の外科にいたときも、私はいろいろな統計を取るのが好きなものだから、ずっと各部屋を覗いて歩いて、がん患者は60代の人が圧倒的に多いんですね。

 

――そうですね、直腸がんとか、特に60代が一番多いんですよね。

 

ということは、その人たちというのは、私みたいに運良くまだ給料をもらっている人はいいけれど。

 

――そうですね、ちょうど終わったころなんですよね。

 

年金だけだったらできないんじゃないかなと思ってね。さっき下にいた人も、70代かもしれないけども、肺がんだと言っていましたけども、年金だけだから、抗がん剤は断ったとかね。どういう抗がん剤を使うのかわかりませんけども、20万円とか40万円とかって言われたけども、とてもじゃないけど年金生活ならできないって言っていました。

ですから、そういう、入院患者ががんになっている患者が60代から70代前半の人が多いのに、一番、所得がなくなってからの人ばかりなんだなと思います。

 

――そうなんですね。

 

これが、青森県というのは、沖縄に次いで県民所得が少ない県ですから、これで、がん患者を少なくしましょうと、がん患者になっても治す人を少なくしないと、先に経済的に余裕をつけさせないと、こういう病気を治していくのは大変なんでないかなと。

ただ、保健部ですか、ここで調査している人たちは、病気のことばかり調査をしようとしているでしょうけれど、一番、病気になるのも治すのもやっぱり金次第(かねしだい)というか、昔から、金次第(かねしだい)で長生きするとか、しないとかよく言いますけども、そのとおりだなと思います。