診断時:60歳代後半

インタビュー時:診断から1年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:青森地域

世帯状況:夫婦のみ

備考:多発肝転移 

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娘は多くを語りません。データなんかも全部、(娘が)自分でコピーして持って行っているんです。毎回のデータを、抗がん剤のときの血液のデータも、先生が渡したものをまたコピーして持って行ったりしているんです。こうこうこうだと言えば、ああ、そうかと言っていました。

 

最初の抗がん剤をやるのも、あとで言ったけども、どうかなというのは言っていたんです。結局、今のところは延命しか、治癒はしないということだから、一生付き合わなければならないし、抗がん剤の副作用で苦しむのもあるから、どうかなという考えを持っていたようですね。それでも、「お母さんがそうしてやってみたいと言うのなら、悔いのないようにやったほうがいいね」ということで押してくれたから、(娘は)自分も抗がん剤の治療の苦しみ、副作用の苦しみというのを見てるわけですね。それを事あるごとに私には言ってくれていたから。

 

抗がん剤治療で、白血球が下がって苦しむというのは、実は甥っ子が男性の睾丸腫瘍ですごく苦しんだんです。娘とはいとこ同士だから、相談も受け、アドバイスもいろいろやったから、そのときの治療の方法を全部私にも説明していて、苦しむということがわかっていたんです。だから、あれだけ苦しむのであれば、どうかなと思ったのもあると思います。