診断時:60歳代前半 インタビュー時:診断から2年(2009年) 性別:女性 保健医療圏:青森地域 世帯状況:1人暮らし 備考:無職 |
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免疫を上げるワクチンなんだけど、それが東京なんですよ。
そこでそういう診断もしてくれるんだけども、ワクチンをもらうには、要するにセカンドオピニオンという形でA病院にお願いして、画像から何から全部持って行って、そこでワクチンをつくってもらって、それを自分で投与しているけれども、それは病院には内緒なんですよ。
それで治った人が随分いるということで、娘たちが情報を得て、安くはないんだけど、それもお金がかかることだから私はいらないと言ったけれども、子供たちは何とかやってくれということで。子供たちにすれば、「あんな方法もあった、こんな方法もあった、あれをやればもっと生かしてやりたかった」とかって後悔させたくないしね。
本当は拒否をしたの。ワクチンでも治療でも大分話をして、「もういいから」って強情を張ったんだけども、でも、ある友人に「それは違う」って言われたの。「もう何のあれもないとなれば諦めもつくけども、まだここにいろいろな方法があるのにそれを受けないで終わるのは、残された者が後悔する」って言われたんです。
―――それは誰に言われたんですか?
一番仲良くしている友達。その人は3年前に旦那さんを亡くした人なんです。「そこも考えなきゃいけないよ」と言われて、そうだなって。
―――治療の過程でいうと、どの辺のときだったんですか?
ワクチンを受けるか受けないかというときです。その友達には再発したことがわかった時点で何でも話していたから、受けないですべて現状のままでいこうと思うと話したら、「それは違う」って言われました。
そうしたら、試し入院で9月に入院した時に同じ部屋の患者同士が話をして、1人の人が「それはそうだ」って。自分の母親を亡くしたその日の朝に、いつもの元気がないなとは思っていたんだけども、実家に行ってお母さんの様子が気になったんだけども、自分が忙しいからって自分の嫁ぎ先に戻って来た日の晩に亡くなったって言っていました。
「あの気になったときに病院に連れて行ってやれば死ななくても済んだのかなと思うと、いまだに後悔している」という話を聞かされて、そうかなって思います。そうだよねって。
もうなす術がないと人間は納得するけど。いろいろな、まだできる状態であるのにしないというのは、ただのわがままかなと思ったりして、そういう後悔はさせたくないし、自分たちもやるだけのことはやったんだからっていう納得ができる、それは大事なことかなと思いました。
ですから、素直に「はい」と受けて、せめて高額医療を少しでも援助を受ける方法がないかなと自分で窓口に行って相談してみたら、ありますということでした。