発見 / 情報の集め方・プロセス
自分のがんの進行段階や、どのような治療法を選択するべきかについて、さまざまな手段で情報を集めた人もいれば、主治医の先生を信じて、ほとんど情報収集は行わなかった方もいました。
あまり積極的に情報を集めようとしなかった方々は、先生の判断に身を任せ、治療に専念しているようでした。たとえば次の方は、自分で知識を集めてしまうと、主治医の方の治療法に疑問を持ってしまったり、信頼できなくなってしまうことを気にしておられました。あるいはインターネットなどを使い慣れていないため、情報収集の手立てがないという方もいらっしゃいました。
●身のまわりの本で調べたが、あとは先生にお任せした(60歳代後半・男性)
一方、積極的に情報を集めた人は、自分の肺がんの種類や治療法を調べたり、自分が選んだ治療法の知識を持っておくなどの目的で、インターネットや本を活用しているようでした。
現在、がんに関する情報は、インターネットのホームページを中心に、たくさんの場所から集めることができます。国立がん研究センターをはじめとする医療機関のホームページや、同じがん患者が公開しているブログなど、インターネットからさまざまな情報を得られます。
また、書店や図書館でも、がんや治療法について詳しく説明している本や、日本全国のがん専門医を紹介するものなど、さまざまな必要に応じた本を手に入れることができます。
●医師から診断書をもらい、自分の肺がんの種類や治療法、病院などを調べた(50歳代前半・男性)
●病院に置いてあるパンフレットを持ち帰り、選択可能な治療法について情報を集めた(50歳代後半・男性)
なかには、同室の患者の方から治療法などについてアドバイスをもらい、治療法を選択する参考にしたという方もいらっしゃいました。次の方は、がん患者の「先輩」方からさまざまな経験を聞いて、それぞれの治療法のよいところや辛いところなどが分かり、非常に参考になったそうです。
●同室の「先輩方」から、治療法や副作用についてアドバイスを受けた(70歳代前半・男性)