発見 / 診断のための検査
肺がんの診断のために実施される検査方法は、画像診断(レントゲン、CT、MRI、骨シンチグラフィ、PET)、内視鏡(気管支鏡など)、細胞診(喀痰細胞診、胸水細胞診、穿刺細胞診など)、経皮肺生検、腫瘍マーカー(血液検査)など数多くあります。
まず、咳、痰などの症状がある場合、最初に胸のレントゲン検査をします。次にがんかどうか、あるいはどのタイプの肺がんかを顕微鏡で調べるため、肺から細胞を集めます。そして、通常は痰の中の細胞検査をします。これらの検査は、影が肺がんであるかどうかの確定診断のための検査あるいは肺がんの病気を決定し治療方針を決めるための検査として位置づけられます。
ここではこれらの精密検査を受けた人の語りを紹介します。
次の方は、定期健診で影が見つかり、がんの可能性が高いとされるD判定になりました。その前からも喉の痛み、血痰などの症状があったため、内視鏡検査を実施しました。検査はさほど苦しくはなかったそうです。
●検査入院。内視鏡検査。検査はさほど苦しくなかった(50歳代前半・男性)
逆に、気管支鏡検査で病変の手前の組織を採取し、息が出来ないくらい苦しかったという人もいました。
また、かかりつけの病院で別の病気の治療中にレントゲンを偶然にとったところ、影がみつかったという方もいらっしゃいました。次の方は、突然具合がわるくなったことをきっかけにかかりつけの病院で検査を受けています。
●最初はかかりつけの病院で喀痰細胞診と喀痰を培養する検査を行い、それがきっかけでがんが判明した(50歳代後半・男性)
●再度、大きな病院の呼吸器科で検査を行い、腺がんと診断をうけた。レントゲンでは分かりにくいため、手術の際、リンパ節を切除して検査をした(50歳代後半・男性)
このように、レントゲンやCT以外の精密検査においては、かかりつけの病院から、県立病院や大学病院、がんセンターなどのより大きな病院を紹介されるケースが多くみられました。それらの精密検査は、呼吸器科、内科、内視鏡科での実施がされ、複数の科に渡って何度も検査を行った方もいらっしゃいました。