診断時:50歳代前半 インタビュー時:診断から4年(2009年) 性別:男性 保健医療圏:青森地域 世帯状況:親子 備考: |
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やはり生への執着というか、そういうのがふつふつと沸いてきて、悲しくもないのに涙ばかり出てきて、それはやはり私だけじゃなくて隣に寝ている家内もやはり同じであって、寝てないんです。自分でも寝ていないし、様子がわかっているんですよ。
二人で泣いたりとかして私の気持ちを察して、結婚したときはこいつを守ってやろうという気持ちで30年近くも来たんだけれども、そのときに初めて家内から、「私が守ってあげるから」と言われたときはまた悲しくて。
そういうのが2~3日続いて、これじゃいけない、たばこをやめようと思ったのにたばこを吸っている自分も、精神的なものを落ち着かせようとして吸っているんですけれども、これじゃいけないと思いました。自分もつらいかもしれないけれども、周りのほうがもっとつらいのかなということを考えて、ともかくその時点では、終わって失敗したら失敗した、進んだら進んだ、なったものはしようがないと。
今こうやっていてもしようがないし、今やれることは何だろう。何もやらないでこうやって悲しんだりクヨクヨしたりしていても何も始まらないと、とにかくできることはやろう。結果はどうであれ、やれることはやろう、何でもやろう、手術でも抗がん剤でも何でもやろうというふうに決心したのが告知を受けてから10日くらいです。