診断時:40歳代後半

インタビュー時:診断から21年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:

備考: 

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実はですね、昭和63年1月3日のお正月ですけれども、主人がたまたま単身でA市にずっといて、私たちは分かれ分かれに生活をしていたんですけれども、1月3日に主人が死んだんですよ、1月3日に。

 

それで、いろいろと片づけたり、向こうに行ったり来たり、家のことをしたり。そのころ私は、自転車にも乗れなかったものですから、まだ運転免許を持っていなかったんです。それで自動車学校に行き始めたんですよ。主人もいなくなったし、もうだれも乗せてくれないと困ると思って。そして、自動車学校ってすごく疲れるなと思って、どこも痛くもないんですが、疲れるんですよ。ちょこっとの間行っているだけで、夜は夜でちょっと何かしたりしていますけども、いやあ、疲れると。

 

1カ月くらいわからなくて、ここ(胸には)触っていなかったんですけども。あるときにちょっと体のほうが心配になって、少し磨いたら痩せるんじゃないかって思いまして、もう暖かくなった5月ころなんですが、お塩とタワシでこうやってたらすごくスマートになった人がいたわけなんです。それじゃ私もまねして少しやりましょうと思って、上半身裸になって、私もこうやったわけなんです。

 

そうしたら、ここが引っかかったわけなんです。それでも、痛くもかゆくもないんです。そのときは乳がんというのは小豆大で、コロコロしていると思っていたのですが、これは大き過ぎるんですね。だから、痛くもないし、みんなから触ってもらっても、「大丈夫、大丈夫」って普段が元気だから、言われてたんですけども。

 

私なんかもこういうのが出ていなければ、痛みもかゆみもないし、ただ、だるいのが、どうしてこんなに体ってだるいのかなと思いました。とにかくもう底からだるいというか、元気が出ないんですね。

 

でも、私は理由があったんだ、主人のこともあったし、自動車学校にも行ってたから、これなんだと思って、全然、病気のことは頭にないんです。

 

乳がんのことも小豆大のことしか頭になくて、これは3センチメートルくらいで相当大きかった。それで、グリグリッとしていましたから。これは職業病だよってみんなが言うんです。これでトントンやっているものだから、ここがちょっと張っているんだよと言うんですよ、発達してね。(笑)「そうだ、そうだ」って私もね。痛ければ病院に行きますけれども、痛くも何もなかったんです。

 

でも、裸になってこうしてタワシでやって、こうして手を上げたら、何かここがペコッと引っ込んだんです。引っ込むと何か心配だというから、何か大きいから、それで病院に行ってみようと思って、その引っ込んだのがきっかけかもしれないですね。