発見 / 病院・医師の選択
乳がんと診断された方は、その後の治療をどの病院のどの医師のもとで進めていくかを決めなくてはなりません。病院の選択にあたっては、通院可能な範囲であるか、治療体系が充実していると思われる大きめの病院か、などさまざまな基準を比較して決められます。
ここでは、治療をするにあたって病院や医師の選択に関する語りを紹介しています。
はじめに、利便性を考えて、自宅から最も近い病院を選択している方がいます。入院中に家族が通うことや、退院後の外来治療に通う必要も考え、自宅から遠い病院はどうしても大変だということです。
・徒歩でも行けるA病院が一番近かったので、冬になれば通うのが大変になるし、他の病院に行くことは考えなかった。(60歳代後半・女性)
また、大きな病院での入院治療には付き添いが必要だったこともあり、付き添ってくれる家族のことを考えて、近くの病院を選択したといいます。
・義父にはB市の病院を勧められたが、付き添いが必要だったこともあり、母が来られる近くの病院にした。(30歳代前半・女性)
また、近いという理由を一番にするわけではなく、自ら病院を選択している方もいます。公立の病院では待たされるのではと思ったことから、私立の病院を選択した方もいました。また、その病院には婦人科関連の名医がいるという話を周囲から聞いていたことも選択の理由のひとつになったようです。
・後回しと言われないようA病院にいった。乳がん治療についてはわからないが、婦人科の名医もいると聞いたことがあったからよいと思った。(70歳代前半・女性)
周囲の人の乳がん体験を聞いて、病院を選択した方もいました。しかし、病院を選択はできても、手術の執刀医までは希望を自ら出すのには気が引けてできなかったといいます。
・周囲の経験を参考に自ら病院を選択したが、執刀の先生は自分で選べなかったけど運よくいい先生にあたった。(50歳代後半・女性)
また、これまで乳がん検診を定期的に受診してきた中で乳がんが発見された方は、ずっと経過を診てもらっており信頼していたことから、その医師に治療をお願いしたいと思ったということです。
・検診のときから診てもらっている先生にお願いしたいと思った。(40歳代前半・女性)
他にも、何かあれば行きつけの病院にいき、その先生が適確にどの科いくとよいかを判断してくださっていたという経緯から、そこに通い続けていたという方もいます。
・いつもA病院の先生に従っている。たまたまいい先生にめぐり合えたからよかった。(50歳代前半・女性)