生活 / 経済的負担
乳がんを発病すると入院、手術、退院後の治療や検査など医療費にたいしての経済的負担はつきものです。また、これまで行っていた仕事ができなくなる場合もあり、収入が減ることでの経済的負担もあるでしょう。
ここでは、経済的負担についてのそれぞれの体験と、その対応について紹介します。
医療費が高額になると高額療養費制度が利用でき、自己負担を軽減することができます。がん治療をされる方のほとんどがこの制度の対象になり、利用したことで負担を減らすことができているようです。
・高額医療は市役所からちゃんと知らせが来るので知ることができた。(60歳代後半・女性)
病気になる前に民間保険に加入したために負担が減り、負担をほとんど感じなかったという人もいます。
・奇跡的に民間保険にセットで入っていたため医療費は助かった。個室に入ることもできた。(70歳代前半・女性)
医療費に対する支出は高額療養費制度などを利用して負担を軽減できても、長期間の治療におよぶと医療費負担はたまっていきます。また、仕事ができず収入が減ることも大きな経済的な打撃になるようです。
・高額医療は使ったが、民間保険にははいっていない上に収入も減ることになり、経済的にはたいへんな状況だった。(40歳代後半・女性)
青森県独自のとくちょうとして、がん治療ができる病院への移動にかかる費用の問題があります。病院が近くになければそれだけ移動にともなう費用がかかります。医療費だけでなく、病院への交通費も負担になることがあるようです。
・青森県の場合、治療費だけでなく病院までの移動にもお金がかかる。医療費については保険で自己負担はなかった。(40歳代前半・女性)
がん治療はお金がかかるというイメージをもつ人は多く、「お金がなければ治せない病気」といった感想をもつこともあるようです。
・いままで働いてきたのはがん治療のためだったのかもしれない。(50歳代前半・女性)