治療 / 情報収集
ここでは、病気や治療についてどのように情報を集めたのかという語りについて紹介します。
乳がんという病気を患うことは、診断、治療、その後の生活を通して、はじめて経験することに対処していく必要があります。そのためには、よりよい情報を集めることが大切になります。
インタビュー協力者の方々は、がんという病気に限らず健康に関して、インターネット、本、新聞、講演会、友人など様々な方法で、情報を集めていました。しかし、情報があふれているインターネットへの不信感も語られていました。
・健康の講座があれば、がんの関係のものは応募ハガキを出して行くようにしている。(70歳代前半・女性)
患者会が重要な情報収集の場ではあっても、それをきっかけに、保健師など専門職との関係つくり、さらに情報を集めていた人もいました。
・患者会をきっかけに保健師とも結びつきがいっそう濃くなった。(40歳代前半・女性)
医療のことは保健師などの専門家に、気持ちの整理には患者会をと、自分なりの目的に応じて情報収集の方法を変えている人もいました。
・確実なのは専門家からアドバイス。「患者会」は自分の気持ちの処理に役に立つ。(40歳代前半・女性)
病気になる前までは関心を持っていたがんに関する情報も、がんになったら、一切見たくないという思いを感じるほどだったという人もいました。逆に、一時期は情報をたくさん集めていたけれども、今は情報に振り回されない生活をしているという方もいました。その時の気持ちや状況によって、情報への向かい方にも違いがあるようです。
・病気をする前は、よくテレビや新聞などで健康のことなどを見ていたけれども、いざ自分でなったら、そういうのは一切見たくなくなりました。最近はやっと見れるようになった。(60歳代後半・女性)
その他、治療中などにはたくさん本などを集めていたけれども、治療がひと段落ついた今は、何も残していないという方もいました。