診断時:40歳代前半 インタビュー時:診断から31年(2009年) 性別:女性 保健医療圏:上十三地域 世帯状況: 備考: |
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新聞でもテレビでも「がんシリーズ」があって、いろいろなのを聞きますけど、あまり切羽詰まった情報というのは、うちの主人のときも市の保健師でした。やっぱり確実なのは、その専門家からアドバイスしてもらうということですね。
だから、「患者会」は自分の気持ちの処理とかそういうのには役に立ったけども。主人の肺がんとかのときは全然、そういうのは全部保健師に相談しました。やっぱり、そういう専門的なアドバイザーが必要だということです。
それがどこにあるかというのを一般市民に知らせておくということが必要だと思います。今、私たちは保健センターに出入りしているからわかるけども、相談室もありますけども。一般市民は、自分ががんになれば初めてわかるでしょうけど、そうでない人は関心がないじゃないですか。どこに行けばそういう話を教えるのか、わからないと思いますよ。そういうのを一般市民に浸透させておくことも必要だと、でも、必要ないのかな? 必要にかられてから行くのかな?
――いや、でも実際、保健師さんに相談したいとなっても、どう相談したらいいのか、どこに行けばいいのかわからない方のほうが……。
真っすぐそのことを言えばね、あの病院の先生に相談してみるとか、インターネットを開いてみるとか、保健師さんは言ってくれますよ。今の保健師さんは進んでいますからね。
――Aさんがご主人のことで保健師さんにご相談に行かれたときは、どのようにして保健師さんのところに行かれたんですか?
「うちで、あと3カ月だって。あと、もう打つ手がないのかね。何かあるんでないの。あるとすれば何があるの」って聞いて、「放射線くらいじゃないの」って。じゃあ、放射線はどこの病院にあって、どこにいい先生がいるよとか、そういうアドバイスを受けました。
それでもう手術はしないで、放射線に奇跡をかけてやりましょうということで、そのころは放射線の専門の病院はなかったので、あのころは放射線治療が、あまりいいところまでまだいってなかったんですよ。17年前ですものね。
F病院ですけども、ここで乳がんをやっても、放射線が必要であればF病院に回されたものです。今でもそうだと思います。そのときは真っすぐにF病院の紹介状をもらっていきました。そのときも、本人はしゃべりにくいって言うんです。だから私が電話でしゃべるから、私はがんの先輩ですので、先生に、仕事で休めないので、本当は行ってお願いしなければいけないんですけどもということで、F病院に紹介状を書いてくださいと、主人のことをお願いして、それを持って行きました。戻ってくることはなく、その日から入院になって、だから、専門的な知恵を持った人のアドバイスが必要だと思います。