診断時:40歳代前半

インタビュー時:診断から19年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:

備考: 

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そうです。治りのほうは順調ですよと言われて。手術する前にこう手を上げて壁のところにやるんですけども、何日もなく上までマスターするようになって、ベッドにいても常に手を上げるように、ベッドに柵がありますよね、その柵に手を伸ばすようにして自分で。

 

――あおむけの状態で枕元の柵を。自ら? 教えられたわけではなく。

 

毎朝、来るとやるでしょう。「なんぼでも(いくらでも)上げるようにしたほうがいいですよ」って看護師さんに言われたから、「こうして寝て、柵に手をやってもいい?」って言ったら「いいよ、いいよ」って言うから、いくらでも手を、痛くても伸ばすようにしたほうがいいですよって。こうしてると、固まってしまうからって言われて。

 

――自分でリハビリを発明して。

 

どうせベッドで寝てるんだしと思ってね。こうして手を後ろにやって。そしたら、同じ病院の人が「あんたの前に入った人は、そんなにぐんぐん伸びなかったけど」って言ったけども、ずっと何するのでも上まで伸ばしてた。うちでラジオ体操のカセットを買ってきてくれて、朝、部屋の人全員でラジオ体操して。(笑)

 

――大部屋だったんですね。

 

6人部屋であったんです。

 

――6人でラジオ体操をした。

 

私が低くかけてラジオ体操すると、みんな「高くかけて」って。6人全員で朝にラジオ体操をして。

 

――同部屋の方たちは同じ病気なんですか。

 

いえ、乳がんが私だけで、胃がんの人が2人、あと、1人の人は亡くなったけども、大腸がんだったかな。あとは、胆石の人が1人、もう1人の人は何の病気だったか忘れたけど、6人。みんな元気な人たちだったから、一緒になってラジオ体操して。

 

――すぐに手も上がるようになってきて。

胃がんの人はちょっと長くいるからね。「あんたの前に入った人は、手なんかもあまり上げなくて、手を上げれないと固まってしまうって看護師さんに言われて一生懸命やっていたよ」って聞いたから、自分のことはやればいいと思って。

 

――頑張ったんですね。

 

痛いですよ、上げるときは本当に痛いです。

 

――今はまったく元のとおりに上がりますか?

 

上がります。退院してから、先生には「しびれますか」って言われましたけども、しびれはしなかったけども、ちょっと普通に戻った後、私は何でもやりたいほうだったから、動かすと、いくらか手がむくんではきました。でも、しびれとかはなかったです。

 

――しばらくの間はむくみもあったんですか?

 

ないです。休んで、次の朝は治るような状態。