診断時:40歳代後半 インタビュー時:診断から18年(2009年) 性別:女性 保健医療圏:八戸地域 世帯状況:夫婦のみ 備考:子宮がんも発病 |
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退院して2カ月ちょっとくらいで、また、1日交代の付き添いに行ったんです。病人が病人の付き添いをしているという状況で、付き添いといっても、行って、母親が何か声を発しているときにちょっと立ちあがっておむつを代えてあげたりとか、タオルを取ってあげたりとか、そういうのをやっているのだけど、自分がしんどいものだから、ベッドの下の床にゴザを敷いて、昔は病院から借りられるお布団とかがあって、それでやっていました。
本当に、自分も病院で付き添いをしながら寝ているのがほとんどな感じで、精神的にも参っている状況でした。それから1年半くらい、母が亡くなるまでずっと付き添いをしました。だから、その間が自分にとっては本当に一番つらい時期でした。
手術したこともそうでしたけども、母にも言えない、自分も病人の身でありながら、全部取っているものですから、腕に力の入らない状態で、寝たきり状態でいる母のおむつを代えるというのがすごく負担でした。
それで、精神的に参って、家に帰れば何もしたくないというより、できない状況なんです。ご飯も子供たちに何とかやってもらいながら、洗濯もしなきゃならないけども、体は立っては動いているけども、気持ちの上では這っているという状況の繰り返しでした。
痛いから、お洗濯をするのもやっとの状況で、右手はあまり使えないので、左の手でこういうふうにしながら、お茶碗を洗うのにもやっぱりスポンジを持って洗う手も重たかったですね。
だから、しばらくの間は悩んで、今考えると、自分でうつ状態に陥っていたんじゃないかなと思います。その当時はボーッとしていて、思考能力がもうゼロ状態を続けたわけなんです。