診断時:60歳代後半 インタビュー時:診断から3年(2009年) 性別:女性 保健医療圏:青森地域 世帯状況: 備考: |
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糸も抜かない前に10日くらいで退院して、そのときはもう12月でしたので、抗がん剤もやらないとだめですよって言われたけども、先生が抗がん剤をやるのは、お正月も来ることだし、1月に入ったらすぐやりましょうと言ってくれて、1月の初めのころから、6回の抗がん剤に入ったんです。
「Hさんの場合は、退院する前に、点滴をやるには胸にポート入れたほうがいいよ」って言われて、「ああ、そう」って。入れるときはせつなかった(苦しかった)けども、今もってついていますけども。そうしたら、先生が言うには「Hさんは大きかったし、転移の恐れがあるからこのポートは今のところは取らないでおきますよ」って言われて、ですから、今でも1カ月に一遍はポートの掃除を、A病院では何とかといって、それを毎月1回やっています。
その後、抗がん剤に入ってからでせつない(苦しい)思いをしました。抗がん剤をやって1回目、4日目のあたりから、口の中全体に口内炎が出たんです。口内炎が出ると物を食べることが全然できなかったんですよね。それが、6回やるたびに口内炎が出て、それがせつなくて(苦しくて)、ご飯も食べれないし、先生にお願いして、私が主治医にしている近所の内科の先生に、そのたびに点滴をやりに行きました。
3週間たてばまた次の抗がん剤が始まるので、口内炎が治らないうちに次に入るものだから、それが私にしてみれば一番苦しかったです。私はそのときに、90何歳になるおばあちゃんもいたので、ご飯支度をするとか、自分で苦しいものでやりたくない。その間、抗がん剤をやるときになれば、東京にいる嫁さんが1週間くらい、毎回6回帰ってきてくれて、その1週間後に私が、2~3日分つくっておいてくれたものをおばあちゃんに食べさせたり、子供たちの世話になりながら、買い物をして、おばあちゃんに食べさせていました。
口内炎のいい薬だって、強いうがい薬をそのときにもらってたりあれしているんだけども、やっぱり口内炎は治らなかったんですよね。最後までせつない(苦しい)思いをしました。