診断時:40歳代前半

インタビュー時:診断から31年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:

備考: 

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最初、術後10カ月仕事を休んでいるうちに、リハビリにG病院に通ったんです。それが、患者の気持ちが医者に伝わらないということが一番大変なことでした。大変というか、自分でがんになって、意固地になっていたのかな。そうなんですよ。そのころは医者が強くて、患者の意見を聞かないんです。一方通行なんです。今はよく聞いてくれるでしょう。今はいいなと私は思っています。

 

――大分変りました

 

変わりましたよ。360度まではいかないけども、340度くらい変わりました。

 

――そうですか。

 

ええ、そうです。

 

――なかなかご自分で不安なことがあっても、先生に言えなかった?

 

それもあるんでしょうけども、今は言えるんですよ、ズカズカと。(笑)先生のほうが忙しいから、何ぼ(いくら)でも早く外来を終わりたいですよね。でも、こっちから、「先生、あと一つ聞いてもいいですか」と聞いています。やっぱり向こうが答えなきゃならないものね。それはこうでこうでって、教えるでしょう。「そこまで考えなくてもいいよ」とかね。その言葉一つ聞いただけでも、ああ良かったと思うでしょう。

 

――そうですね。

 

だから、そういうゆとりの持てる治療というか、医師のゆとりですよね。医師が足りなくて忙しくて、よその県はわからないけども、青森県だと、一人に外来でそんなに長い時間かけられないでしょう。医師の待遇も良くして、時間を長くして。そして、ゆっくり医者にかかれる時代が早く来ればいいなと思っています。私そう思っています。

 

――先生の側もゆとりを持って患者さんの話を聞けるようにね。

 

ええ。今、新しく中間的な役割をするG病院ができたんです。小さい検査とか、いろいろな難しい検査をするのは、全部ここに行くんだけども、血圧が上がったとか、何とかというのは、個人病院に回したんですよ。そうすると、今度は個人病院が忙しいんです。個人病院も待合室がいっぱいで、それこそ、個人病院の先生はゆっくり時間をかけて診察をしていたと思うんですが、今は逆転してすごいです。