診断時:40歳代後半

インタビュー時:診断から21年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:上十三地域

世帯状況:

備考: 

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そうです。妹3人いて、すぐ下の妹は市内におりますけれども、昭和21年生まれのが亡くなったんですね。

 

――乳がんで亡くなられたとおっしゃっていましたね。

 

(関東)に嫁に行って。ことし6月18日に妹の旦那が胃がんで亡くなったんですよ。去年の12月に検査をしたら、胃がんだと言われたんですって。夏前あたりからあったんでしょうけども、夏バテだと思って、食欲がなかったんですけども、あまり検査を受けていなかったんですって。だけども、秋になってもあまり食欲も出なくて、お医者さんに行ったら、ほかに転移して、手術もできないって言われたんですって。

 

いくら転移しているといっても、私もまさかそんなに早く、6カ月くらいで亡くなったんです。64歳でした。だから、びっくりして、6月に行って、7月に帰ってきたんですよ。あっちは早く孫が生まれたもので、もう高校生になっているんですけども娘2人で、2人ともお嫁に出して、家を守る人がいなくなっちゃったんですよ。

 

――妹さんが乳がんで亡くなられたのは?

 

ことしで4年になります。妹たちは、2人で紳士服の洋服の仕事をしていたんですよ。私たちがたまたま遊びに行っても、夜も寝ないで働いて、12時ころまでとか、休みもそんなにゆっくり休まないで一生懸命働いて、中古の家を買って、2人で仕事をやっていたんです。だけども、50歳ちょっと前にそれを担保に入れてお金を借りて、新築3階建てを建てたんですよ。それできっと無理をして、具合が悪くてもお医者さんに行かなくて遅くなったと。

 

――ご無理をされていたんですね。

 

そうそう。その弟も元気な人だったので、70歳くらいまで働いて、少し年金をもらって、いろいろ遊びたいことをして、自分も楽をしたいとは言っていたんですよ。お酒もたばこも何もしない、まじめな人なんですよ。それが亡くなったものですから、かわいそうでね。

 

――ご夫婦で、がんですね。

 

夫婦でそういうふうになるんですね。やっぱり環境もあるんですね。それだけ無理をしたということですね。私が思うには、本当に酷使したというか、気を遣う仕事ではないんですけれども、夜も仕事をして、夜の仕事って大変ですよね。だから、そういう仕事が体に来たんじゃないですか。

 

食べ物とかはいろいろ、妹は偏食でしたね。乳製品はだめ、チーズはだめ、なま物はだめ、結構そういうのがあって、やっぱり体も弱かったのかもしれませんね。だから、きっと病気も余計にね。

 

――妹さんは見つけられたときは、もう、結構進んでいらっしゃったんですか。

 

3くらいだった。だから、私は手術のときに行きましたけれども、先生は家族にも言わないんですかね、わからなかったんです。だけど、亡くなったときに、この人は2年半~3年生きたらいいほうだって言われたそうです。でも、手術してから7年間生きたから、もう上等ですよ。

 

――同じご病気で、何かアドバイスをされたりとか。

 

いいえ。妹は私が元気でいるのを見て、だから自分も絶対に元気になると思っていたんじゃないですか。私は私で、東京で妹がやった手術も楽で、手術の後も私よりも元気なんです。

 

――手術が終わられてから?

 

私も付き添っていたんですけども、私と全然違うんですよ。だから、この人は私よりも病気も軽いんだ、今度、病気になったら東京で手術しようと言っていました。

 

私もちょっと妹を軽く見ていました。だけども、妹はリンパまで取っていたそうです。だから、痛みもなかったんだと思います。私は背中が痛くて、本当に、病院にいる間もそうですけれども、家に帰ってからも、痛くて痛くて、重病人でした。