診断時:50歳代後半 インタビュー時:診断から8年(2009年) 性別:女性 保健医療圏:青森地域 世帯状況: 備考: |
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――あとは、ご入院の経験の中で、何か印象に残っていることとかありますか。
入院……、無我夢中だったし、入院していたときの仲間、同じ乳がん患者の方3人、私を入れて3人なんですけれども、交流していたことくらいかな。
――お部屋が同じ方ですか。
同じ部屋で、同じ時期に手術した人たちで、3人とも全摘なものですから話が合ったり、時々会ったりして。
――ご退院されてからも?
はい。
――そうですか。
ここ1年は、先方のご家族にちょっと悪い方がいるから、お会いできないのだけれども、それまでは年に2~3回は必ずお会いして。
――そうですか。やはり病院の中で患者同士でお話しされるということがあると思うのですけど、どんなお話をされているんですか、そういうときは。
そうですね、治療の方法とかですね。
――やはり、そういう病院の中での仲間というのは貴重な?
貴重ですね。今はもう、さほどなくなったけれど、やはり退院した頃はそういう仲間が、相手が欲しかったですよね。私は健常者とは違うという頭があったから、そういう仲間を求めたというか。健常者の人を避けるようになったんですよね。仕事では普通に仕事をするけれど、それ以外は。自分が変わりましたよね。
――それは何かきっかけがあったのですか。それともご自分でそう思われたのですか。
自分でしょうね。負い目というか、やはり女性としての片方なくなるということは、やはり負い目というのが強かったから。そういうのを隠したいというか、見せたくないという気持ちが強かったですよね。
――そうですか。同じご病気を持っている方だと、そういうところは……。
ないからね。笑えるんですけれど。やはり健康な人とは笑えなかったですよね。
――それは今でもやはり、そういうお気持ちはありますか。
どちらかというと、やはりこういう(患者会)とか、そういう人たちのほうが話せる。あまり友達はつくらないほうだから。
――でも、こういう同じ病気を持ったお仲間に出会えて良かったですね。
はい。私は幸せです。