診断時:50歳代前半

インタビュー時:診断から8年(2009年)

性別:女性   保健医療圏:青森地域

世帯状況:

備考: 

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――そうですか。Aさんのこれまでの闘病生活というか、病院と向き合っていた中で、励まされた言葉とかそういうのはありますか。

 

励まされたのは、一番最初のがんがわかって入院したときに、同じ病室に乳がんをやった方がいらして、すごい明るい方で。その方は子宮のほうにも転移して、結果的に私が通院している間に亡くなりましたけども、すごく明るい方でした。

 

乳がんをやっても大丈夫よと、最初、腕も上がらなかったけども、こうして上がると。一番最初にお話を聞いた方が亡くなったから、悲しくもあったけども、力もいただいたということが正直ですかね。

 

――同じ時期にご入院されていた方なんですね。

 

そうですね。いろいろなことをお話ししてくれた方だったんです。亡くなったので悲しいことでしたけども、娘さんをお嫁さんに出すんだというお話をしていたけども、お嫁さんになる姿を見ないで亡くなったんです。

 

その方は私が入院した当時で、私といくらも変わらないくらいの方で、同年代くらいの方でしたので、結果的に40何歳かで早くに亡くなった方なんですけども、最初に入ったときに言葉をかけてくれたのがその方でしたので、同じがんで、手術した後にリハビリで腕を上げてやるやり方とか、べッドの上でこうすればいいよとかを教えてくれた方で、そこである程度ホッとしたというのがありますね。

 

――その方が亡くなられたのはやはりがんで?

 

そうですね。子宮のほうで出血が大分あって、病院に行かなかったんだと言っていたんですよ。そして、乳がんもやって、そっちのほうになって最終的には亡くなったという結果になるんですけども。でも、すごく明るい方でしたので、私が退院した後もその方はまた何回か入院したりしていたので、私は通院をしながら、その方の病室に行って、いろいろなお話をしたことを思い出します。

 

――同じご病気の方が亡くなられるというのはショックが大きいのかなと。

 

そうですね。でも、最初にベッドに上がったときに明るかった、そのあれが、すごく印象に残っています。

 

――そうですか。

 

そんなに悪くても、本当にその明るさで勇気づけられましたね。

 

――やっぱり、Aさんにとって同じご病気の方との出会いというは大きいんですね。

 

そうですね。